2021年04月08日

【愛媛県美術館】上田星邨コレクションの特別公開について―藤原定家「明月記」を中心に―

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※画像をクリックすると詳細が見られます。

愛媛県美術館では、令和2年度に寄贈を受けた作品のうち、上田星邨コレクションの特別公開を行います。

テーマ
上田星邨コレクション特別公開

公開期間
令和3年4月3日(土)〜4月14日(水)

会場
愛媛県美術館新館1階 企画展示室1(観覧無料)

内容
当館ではこのほど、本県伊方町出身の書家・故上田星邨氏(1896−1988)が収集した書画コレクション24点の寄贈を受けました。
このうち、貴重な新出資料となる藤原定家の日記「明月記」の断簡(鎌倉時代初期)をはじめとする主要作品15点及び上田星邨遺品類の特別公開を行います。

上田星邨コレクションについて
本県伊方町出身の書家・故上田星邨氏(1896−1988)/平安書道会第5代副会長)によって収集され、ご遺族より寄贈を受けたもの。公家・歌人・国学者・書家等による鎌倉時代から昭和時代までの書作品及び交流のあった同時代の日本画家による絵画作品など貴重な資料が含まれており、幅広く特色ある作品群となっています。

備考
令和2年度に購入及び寄贈を受けた新収蔵品全体を紹介するコレクション展「令和2年度新収蔵品展」を、4月20日(火)から7月11日(日)まで開催予定としており、同展でも、上田星邨コレクションのうち主要5・6点を改めて展示予定です。


上田星邨コレクション 主要作品

藤原定家「明月記」断簡

藤原定家「明月記」断簡
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◇藤原定家(1162〜1241)は、平安時代末期から鎌倉時代前期の公卿、歌人。勅撰和歌集『新古今和歌集』等を編纂し、歌道振興に大きな足跡を残した。嫡子為家の妻は伊予国守護・宇都宮頼綱の娘であり、頼綱の依頼により定家が秀歌を選んだのが小倉百人一首の原型とされている。

◇定家の日記『明月記』は56年間に渡る克明な日記で、大部分は冷泉家時雨亭文庫に所蔵(国宝)されているが、原本の一部は早くから流出し、断簡、掛軸などとして諸家に分蔵されている。

◇本断簡は、冷泉家時雨亭文庫調査主任・藤本孝一氏や東京大学史料編纂所 尾上陽介教授に調査を依頼した結果、建久9年(1198)2月19日条の一部と判明し、これまで知られていない原本の新出資料であることが確認された。

◇内容は、退位直後の後鳥羽院の石清水八幡宮参詣に伴う近衛府(定家が所属していた朝廷の部署)の諸侯の動向を手厳しく批判したもので、定家の激しい性格の一端がうかがえる。

◇「定家様」と呼ばれる、定家独特の字体も味わうことができる。



夏目漱石《五言絶句》

夏目漱石《五言絶句》

◇夏目漱石(1867〜1916)は、近代日本の作家。明治28年4月に愛媛県の松山中学に赴任。明治39年にその時の経験を下敷きとした『坊つちやん』を発表。その後も『こゝろ』『道草』『明暗』などの作品を残した。

◇その一方、もともと素養があったことや、大学予備門での正岡子規との交流が契機となり、松山中学赴任前から漱石が没する大正5年まで二百首を超える漢詩を残し、高い評価を得ている。

◇本作は、漱石山房記念館に鑑定を依頼し、直筆と判明した。

◇『漱石全集』にはこの詩(自作の絵に添えるために詠んだもの)の自筆書が3種あることを伝えるが、本資料はそれと一部字句が異なり、漱石自筆手帳(大正5年夏)に収録される詩と同じもので、最晩年の作と推測される新資料。


都路華香《曙雲群鴉図》

都路華香《曙雲群鴉図》
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◇都路華香(1871〜1931)は、明治時代から昭和時代初期の日本画家。京都の生まれ。さまざまな展覧会で活躍する一方、教育者としても近代京都画壇の隆盛を支えた。明治40年(1907)の文展開設にあたり第一回展から出品、大正8年(1919)の帝展改組後は、審査員をつとめた。

◇四条派の画風を基盤に、建仁寺の黙雷禅師に参禅して得た精神性を交え、新技法を積極的に取り入れたその画風は、近年はアメリカをはじめ海外にもコレクターが多い。

◇当館で収蔵している郷土の日本画家で、華香に師事した画家は他に長谷川竹友(東温市出身)がいる。

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